
特別障害者手当は、障害年金ではありません。
精神または身体に著しい重度障害があるために、日常生活において常時特別な介護が必要な20歳以上の在宅障害者に支給される手当です。
重度障害の方を在宅で介護する負担をサポートするための手当になります。
“この記事でわかること”
- 支給額と、対象になる方・ならない方
- 入院が3か月を超えると対象外になること
- 所得制限があること
- 障害年金と違い、初診日の証明も病歴申立書も不要なこと
1.支給額
支給額は月額30,450円です(令和8年度)。
※額は毎年度改定されます。最新の額は 厚生労働省「特別障害者手当について」 またはお住まいの市区町村でご確認ください。
支給は原則として2月・5月・8月・11月に、それぞれの前月分までが支払われます。
2.特別障害者手当の対象者
基本的には、身体障害者手帳1・2級程度の異なる障害が重複している、あるいは重度知的障害(おおむね知能指数20以下)が重複している場合で、常時特別の介護を必要とする状態の方が対象になります。
しかし、すべての方がもらえるわけではありません。
2-1.対象にならない方
- 20歳未満の方
- 病院または診療所に継続して3か月を超えて入院されている方
- 施設等に入所されている方
どんなに症状が重くても、以上の方は対象になりません。あくまで「20歳以上」で「在宅」の方だけが対象になります。
2-2.所得制限があります
本人・受給者の配偶者・扶養義務者の所得が一定額を超えた場合、その年の8月分から翌年7月分までは支給停止になります。
- 限度額は「本人」と「配偶者及び扶養義務者」で別に定められています
- 扶養親族の数によって限度額が変わります(多いほど限度額は上がります)
- 限度額は毎年改定されるため、最新の額は 厚生労働省のページ またはお住まいの市区町村でご確認ください
2-3.対象となる障害の例
特別障害者手当の認定については、請求後に審査がなされます。そこで「常時特別の介護を必要とする障害」と認められた場合に手当が支給されます。
細かい認定基準はさまざまですが、一例としては以下の障害を重複している場合が挙げられます。
- 両眼の視力がそれぞれ0.03以下のもの
- 一眼の視力が0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの
- ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼の4分の1視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつ2分の1視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの
- 自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの
- 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
- 両上肢の機能に著しい障害を有するもの、または両上肢のすべての指を欠くもの、もしくは両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
- 両下肢の機能に著しい障害を有するもの、または両下肢を足関節以上で欠くもの
- 体幹の機能に、座っていることができない程度または立ち上がることができない程度の障害を有するもの
- 上記のほか、身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が上記と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの(内部障害等)
- 精神の障害であって、上記と同程度以上と認められる程度のもの(重度の知的障害であって、知能指数がおおむね20以下のもの)
3.請求方法
市区町村役場が窓口になっていますので、必要書類を作成し、医師に診断書を書いてもらって提出します。
- 認定請求書
- 医師の診断書
- 所得状況届
- その他、口座振替依頼書や、取得している場合は障害者手帳の写しなど
受給後は、毎年8月に所得状況届と現況届を提出します。有期認定期間が切れた場合は、再度診断書を作成して提出します。
4.まとめ
特別障害者手当は、重度の障害が重複しているような非常に重い障害に支給されるものです。
障害年金と異なり、年金の受給要件や初診日の特定、病歴の申し立てなどは一切不要ですので、手続き自体は難しくありません。
「該当するかもしれない」と思われたら、お住まいの市区町村にお問い合わせください。
