
障害年金は、一度受給が決まればずっともらい続けられる…とは限りません。
ほとんどの方は1~5年ごとに障害状態の確認を受けます。これを障害年金の更新といいます。
更新手続き自体は診断書1枚を提出するだけのシンプルなものですが、年金額に直接影響する、失敗の許されない手続きです。
“この記事でわかること”
- 更新の時期はどう決まるのか
- 手続きの流れ(いつ届き、いつまでに出すか)
- 等級を下げられないための4つのポイント
- もし年金が止まってしまったときの対処法
目次
1.更新(障害状態確認届)とは
更新とは、年金機構が定期的に受給権者の障害状態をチェックするための手続きです。
更新のタイミングで障害状態確認届(診断書)が自宅に送られてきますので、それを作成して提出します。
1-1.更新が不要な「永久認定」もあります
障害年金の認定にあたって「障害の状態が完全に固定していて、今後変化の見込みが全くない」と判断されることがあります。
その場合、更新手続きは一切必要ありません。これを「永久認定」と呼びます。
ただし永久認定されるケースはほとんどありません。たとえば足の切断のように症状不変が明らかな場合でも、永久認定されるとは限らず、変化の可能性があるとみなされます。
したがって、ほとんどのケースは「有期認定」となり、更新が必要になります。
2.更新の時期について
期間は人によって異なりますが、おおよその目安は次のとおりです。
- 精神疾患 1年~2年程度
- 人工透析や部位切断など 5年
この年数は、障害の内容のほか、年齢・初診からの経過年数・更新の回数などによっても決まります。ですから、必ずしも前回の更新と同じ期間とは限りません。
次回の更新のタイミングは、年金証書や更新通知に「次回診断書提出〇年〇月」と記載されていますので、しっかり確認しておきましょう。
3.更新手続きの流れ
“更新の流れ”
- ① 届く 更新する年の誕生月の3か月前の月末に、日本年金機構から「障害状態確認届(診断書)」が自宅に送られてきます
- ② 書いてもらう 主治医に診断書を作成してもらいます
- ③ 提出する 誕生月の末日までに提出します
- ④ 待つ 提出後、約3か月で結果が到着します
②の注意点:診断書に書いてもらう時期
- 障害状態確認届には、提出期限前3か月以内の障害の状態が記入されている必要があります
- 例:誕生日が4月1日の方なら、2月1日~4月30日の範囲内で障害の状態を書いてもらう必要があります
| ③の提出先 | 窓口 |
|---|---|
| 障害基礎年金 | 市区町村の国民年金課、または日本年金機構 |
| 障害厚生年金 | 日本年金機構 |
| ④の結果 | 届くもの |
|---|---|
| 等級に変化がなかった (更新が成功したという意味です) | 「次回診断書提出年月のお知らせ」というハガキ |
| 等級が変わる | 「支給額変更通知書」 |
4.更新の4つのポイント
更新では、原則として診断書1枚で症状を審査されます。訪問審査が行われるわけではないので、とくに症状が変化していないのに等級が下がったり、不支給になってしまうこともありえます。
4-1.医師にしっかりと情報を伝える
これは更新に限らず、診断書を依頼する場合の鉄則です。医師に自分の症状や状況をしっかり伝えるようにしましょう。
また、主治医が交代したり病院ごと転院したような場合は、前回の診断書のコピーを参考資料として提出したうえで、「ここは前回の更新から変わっていない」「ここは悪くなった」というように比較して伝える方法もあります。
4-2.更新の診断書は、必ず提出する
症状が軽くなった場合、「どうせ年金が止まってしまうから」と更新の手続きを無視してしまう方がいます。これは絶対に避けてください。
| どうしたか | 年金が止まる時期 |
|---|---|
| 診断書を出したが、内容が軽く支給停止になった | 4か月後から停止 |
| 診断書を出さなかった | 翌月分から停止 |
たとえば5月更新の場合、診断書が軽く支給停止にされた場合は9月分から停止するのに対し、診断書を提出しなければ6月分から停止します。
仮に年金が止まるとわかっていても、診断書の提出は必ずするべきです。
4-3.等級を上げたい場合のポイント
症状が前回より重くなった場合、更新で等級が上がることもあります。そのためには、提出した診断書の内容が上位の認定基準に該当する必要があります。
視力や聴力など、認定基準を見て上位になることが明らかな場合は、診断書にしっかりと検査結果等を明記してもらうことで、原則として上位等級に認定されます。
ただし精神疾患などは日常生活能力をメインで見ますので、「以前はできていた仕事ができなくなった」「家に引きこもるようになった」など、状況の変化をしっかり医師に伝え、診断書を通して障害程度の増進をアピールする必要があります。
なお、額改定請求をするという手段もあります。
“実務のコツ:更新と額改定請求を同時に行うことがあります”
- 更新手続きで等級が変わらなかった場合、結果に不服があっても不服申し立ての対象になりません
- そのため、上位等級へ改定される可能性が高いと判断した場合は、更新手続きと額改定請求を同時に行うことがあります
4-4.更新で不支給・減額になってしまった場合
もし更新で年金が止まっても、受給権自体がなくなるわけではありません。
今後、症状が悪化した場合は再度診断書を取得し、支給停止事由消滅届という手続きを取ることで受給を再開させることができます。
<支給停止事由消滅届> ※クリックで拡大
5.まとめ
更新手続き自体は、診断書1枚を提出して終わりです。非常にシンプルですが、年金額に直接影響する重要な手続きです。
当センターでも数多くの更新サポートを行ってきました。失敗が許されない手続きですので、診断書の依頼にあたっては丁寧なヒアリングを行い、診断書で情報が不足していた場合は添付資料をつけるなど、細心の注意を払って手続きを行っています。
更新でご不安がある方は、お気軽にご相談ください。ご相談は無料です。
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